注意したい服の防虫対策

洋服

シーズンを超える衣服に

毎年毎年、新しい服だけを着て生活する、ということはなかなか出来ることではありません。
中には何年も跨いで使うことになる服というのがあります。
ただ、こういった服に取って天敵となるのが、使わないシーズンの間に発生してしまう「虫食い」です。
どこから侵入したのか、1シーズンを超えてみると前までなかったような穴が開いているというようなことがよくあります。

では、そもそもこのような衣服の虫食いというのは、どのような虫が起こしているのでしょうか。
代表的な「虫食い」を起こす虫であるのが「ヒメマルカツオブシムシ」の幼虫です。
全くピンと来ない人も多いかと思いますが、幼虫の内は小さな毛虫のような形をしており、成虫になると邪悪なてんとう虫のような見た目になります。
この虫は外で洗濯物を干している時などに一緒に侵入し、箪笥の中で卵を産み付けてしまいます。

そして卵が孵った時、その幼虫たちが衣服を栄養源として食べてしまうことで、虫食いが発生することになります。
ヒメマルカツオブシムシは時に「大量発生」してしまうこともあるため、そうなると箪笥の中の衣服が軒並み虫食いしてしまう、というようなこともあります。

虫食い対策の方法

それでは、シーズンを跨いでも仕舞う前と同じ服でいてもらうためには、どのような虫食い対策をすれば良いのでしょうか。
まずは、市販されている「防虫剤」を利用するのが良い方法となるでしょう。
箪笥に入れておくタイプのものや、ハンガーと一緒に掛けておくタイプのものなどがあるため、しまい方に合わせて適宜利用するようにします。
ただ、これらは1つで1シーズンを超えられるものばかりではないため、効果がある期間を見極めて交換するようにしましょう。

そしてもう一つ重要なのが「予防」です。
前述の通りヒメマルカツオブシムシは洗濯物に付着して侵入してくるわけですが、この時特に侵入経路となりやすいのが「白い」洗濯物です。
虫の色の見え方によるものなのか、白いものに付きやすい性質があるため、白いものを外で干した時には特に念入りに叩いてから取り込みをするようにしましょう。
また、衣服を箪笥にしまう前にはできるだけアイロンを掛けるなどして生きたままの虫が入らないようにするのも重要です。